安宅夏夫のブログ

文筆家 安宅夏夫のブログです。

2011年6月のブログ記事

  • ヘンリー・ミラー新想 その3

    安宅夏夫のHP  今日、ミラーの『南回帰線』は、講談社文芸文庫(河野一郎訳)にも収まり古典化しているが、私見では、日本においてミラーを受容した目覚ましい一人は、池田満寿夫である。第七十七回芥川賞受賞の『エーゲ海に捧ぐ』が、その作だ。  たとえば『南回帰線』を開いて見る。  それは花を噛む食人種を、... 続きをみる

  • ヘンリー・ミラー新想 その2

    安宅夏夫のHP  二〇〇四年になって、「H・ミラーコレクション」(水声社)が出始め、目下、1.『北回帰線』、2.『南回帰線』、3.『黒い春』、4.『クリシーの静かな日々』、5.『マルーシの巨像』が出ている。新潮社の『H・ミラー全集』が出回ったのは一九六〇年代だから、ほぼ四〇年を経ての新訳版刊行であ... 続きをみる

  • ヘンリー・ミラー新想 その1

    安宅夏夫のHP  六十年代の日本のインテリたちに大いに読まれたのが、コリン・ウイルソンの『アウトサイダー』(福田恒存・中村保男訳・一九五七・紀伊国屋書店)だ。ウイルソンは一九三一年生まれ、一六歳で学校生活を捨て、職を転々としながら独立で百科全書的博覧博識を身につけ、原著が出た時は二五歳。一夜で世界... 続きをみる

  • 「群系 第20号」登載記事

    室生犀星「蜜のあはれ」の詩と真実 安宅夏夫のHP ※画面解像度を1024×768に設定すると見やすくなります。

  • 室生犀星「蜜のあはれ」の詩と真実

    安宅夏夫のHP  室生朝子は『父 室生犀星』(毎日新聞社刊・昭46)に書いている。  「父が(小山)万里江にどのように話したか、私は知るよしもないが、勇気ある万里江は、身の廻りのものだけをもって、大森の家へ引越して来た。  父は奥の部屋を与えた。秘書であるような、ないような、養女であるような、ない... 続きをみる